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2024/05/17 17:46 |
(東方)
 
 闇黒片 ~Chaos lives in everything~
 
 
 
 ExtraStage 光耀想起
 
 
 
 ――永遠の巫女と弾幕女

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 「出たわ博麗の巫女よ!」
 「霊夢だ!」
 「落とせ落とせ! 囲め! 振り切れ!」
 「この日会ったが百年目! いまこそリヴェンジの時を!」
 「撃てぇーっ! 砲身が焼け爛れるまで撃ちまくれぇーっ!」
 霊夢はもうキレそうだった。「邪魔だっつのザコども消え失せろ!」
 
 霊撃の一発で空は静かになった。煙を吹いて、数多の妖怪や妖精が墜落していく。早朝の清々しい晴天、雲ひとつない空に爆炎が黒く立ち昇った。
 背中に大荷物を背負っているので飛ぶのがひどく難儀だった。ありったけの札を貼って封印し、さらにその上から紐でぐるぐる巻きにしているから、暴れはしないがとにかく重い。時折思い出したようにぎしぎしと動いて、それがまったく鬱陶しいのだ。
 
 「私はなに? 動く的かなにか? 腹に当てれば五十点頭に当てれば百点とか、そういう風に言われてるわけ? ひとつ異変を解決したと思ったらコレよ! もうさっさと跡継ぎ見つけて引退したいわ!」
 『的じゃないの?』
 「うるさい!」
 荷物は不満そうに身を捩った。『離してよー! 反省するからー! もう二度とこんな真似はしませんからー!』
 「二度するやつはみんなそう言うのよ! あんたはなんなの? 怪獣かなにか!?」
 『名前言ってなかったっけ? かつて地底に封じられていた獣の一団――鬼にも怨霊にも屈することのなかった永世独立勢力の一員! 封獣セカンドとはこのあたしのことよ!』
 「ぬえか! この異変の首謀者はあいつね!?」
 『かつてのアルファ雌のこと? アルファはずっとまえに仏門に入ってあたしたちとはそれきりよ? いまのあたしたちを統率してるのは「弑逆の生体兵器」封獣ファースト!』
 「そいつはどこ!」
 『魔法の森』
 「魔理沙ァ!」
 
 魔法の森に直行する。道理で今回姿見せないと思ったら、すべてあいつの差し金か。道中襲い掛かってくる妖怪どもを次々と撃ち落とし、不満を漏らすセカンドに頭突きをかまして黙らせ、アリスの家で紅茶を恵んでもらってようやく到着する。妖しいキノコと攻性植物でマナの樹と化している家の屋根に突っ込み、根元に向けて落下していく。
 まったく、しばらく見ないうちに幽香が喜びそうな家に変貌している。そこらじゅうの壁に蔦が張り、木の根が壁を伝い、触れただけで胞子を撒き散らすキノコが生えまくっている。その最奥に、家の主が机に座って分厚い魔道書に囲まれこちらを見上げている。
 
 「よお、遅かったじゃないか霊夢。でも扉はあっちだぜ、もういい歳なんだから少しは落ち着きってものをな」
 「やかましい! 私だって異変さえなけりゃ大人しいわよ!」
 「ああそうそれそれ。このまえ人里と妖怪の山のあいだの集落で面白いヤツに会ってさ。意気投合していろいろ相談に乗ってたら異変起こしてみたいなんて言うから」
 「どいつだ!」
 『こんにちは』
 「おるァ!」
 
 真後ろから声をかけられ、霊夢は振り向き様にセカンドを投げつけた。優しく受け止められて、そっと横たえられる。
 部屋の端から端にまで届くほど巨大な蛾の翅。蛾のからだに人間の四肢をくっつけたような姿で、腕は二対四本、肌は薄い紫色。眼は不自然なほど大きく、白目がない。首元にふんわりとした白い体毛が集中し、いちばん重要なことだが胸がでかい。びっくりするほどでかい。西瓜かメロン並みにでかい。
 しかし、乳房の巨大さ程度でうろたえる霊夢ではない。断じてない。胸の下で腕を組み、冷たいじと眼で睨みつけた。ファーストとやらはにこりと笑って楽しそうにこちらを見ている。
 
 「で?」と霊夢は言う。「毎度毎度似たような異変起こすヤツばっか。どいつもこいつも、今代の博麗に――この私に――ぶちのめされたいからこういうことしてるワケ? あんたも?」
 『博麗の巫女とやらの噂は聞いておりますわ。鬼以上の残虐性と幽霊以上の実体のなさとモンスター以上に荒唐無稽な化け物だとか』
 「よおくわかってるじゃない。そんな私を相手にしてもなんの得もないって、わかるでしょ? 他に目的でもあんの? ただ遊んで欲しいだけ? どちらにしても、この阿呆って罵るだけなんだけど」
 『あら』ファーストは心底楽しそうに艶やかな笑みを浮かべる。『博麗の巫女は化け物。だからこそ、この身を賭して挑む価値のある相手と考えておりますが』
 「よしわかった。天邪鬼野郎」御幣をひゅんと回して刀剣のように構え、「来な。全スペルカード取得済みにして決着つけてやる」
 魔理沙は八卦炉をふたりに向けた。「外でやれ」
 
 
 
 『とても有意義な時間を過ごせましたわ。またお相手お願いいたします』
 「二度とするか」
 『まあそう仰らずに。わたくしはとても楽しかったですよ?』
 「はよいけ」
 ぐったりとしたセカンドを背負い、ファーストは帰っていった。
 
 霊夢は溜息をついた。どうにも最近あんな輩がおおくて困る。
 実際、それなりにやってくれる者どもだった。昨晩遅くから始まって、一睡もせずにここだ。正体不明の魔獣が次から次へと何体も何体も。もちろん、危機感を抱くほどのものじゃない。巫女装束がちょっとあられもなくなる程度だ。
 風呂に入りたいし、一眠りしたいが、あいにくとこれから予定が入っている。まずは服だ。
 「魔理沙! 着替えよこせ」
 
 魔理沙はずっと何事か研究している。異変の顧問みたいな真似をして、代わりに封獣どもからなにを得たのか。考えたくもない。本の海のなかで魔理沙は振り向いた。「そこのクローゼットから勝手に持ってけ」
 
 ハンガーをがちゃがちゃ言わせる。魔法使い向けの、エプロンドレスばかりだ。しかし、巫女装束はない。あったらあったで魔理沙の趣味を疑わざるを得ないが。
 手早く脱ぎ散らかして、魔理沙の背中に放る。「洗濯しといて」
 「私がぁ?」
 「それくらいやれ」
 「はいはいお嬢様……オイ背中ビリビリだぞこれどうすんだ」
 「アリスに頼んで」
 「中身は?」
 「大したことないわよこんな傷」
 「そうだな。覚えてるか昔。レミリアたちのとき、おまえ最後のほうにゃ傷だらけでミイラみたいになってたろ。あれでよくもまあ不遜な台詞がぽんぽん出てきたもんだ、『こんなにも月が紅いから――』」
 「あんたが泣きながら縋りついてきたのも覚えてるわ。霊夢! お願いだからコスプレハロウィン集団の仲間になんかならないでくれッ! って」
 「覚えがないぞ」
 口から出任せだった。
 
 だいだい、魔理沙の格好なんか私には似合わない。歳も歳だ。魔法使いのコスプレなんか御免だ――と思ったところで、初めて会った頃の、地味なローブを見つけた。そんな古い服が残っているとは思えないから、当然レプリカなのだろうが、エプロンドレスなんかよりはマシだ。
 ふむこれくらいなら。ゆったりしていて着心地は悪くない。帽子を目深にかぶると、もう誰だかわからない。霊夢は振り返った。「どう?」
 「悪くないな」
 「オイなに嗅いでんだ」
 「なんのことだ? ところで、これからなんか用事でもあるか」
 「どうして?」
 「永遠亭から美味い茶葉もらった。ひとりで飲んでも味気ないし、私だけじゃ実験に使っちゃうから」
 霊夢はちらりと時計を見た。一杯やってく時間ならありそうだった。「これから人里行かなきゃならないの。慧音んとこ。でも、仕事には適度な休憩が必要ね」
 
 魔法使いふたり。に見えるが実際には巫女がひとり。窓にもすっかり蔦が張って、薄暗いが、光の筋が縫うように射し込んでいる。テーブルに突き刺さって、湯飲みの茶の、濃い色が透き通って琥珀のようだ。
 実際、癪なほど美味かった。疲労がスッと抜け出て、腹の底から温まるようだ。腕や脚の筋肉までも緩んで、一気に飲み干すと、ひょいと投げるように湯飲みを置いた。「まあまあね」
 
 魔理沙は向かいに座って、ちびちびと飲んでいる。茶というよりは、こういう時間を味わうように。ややあって、思い出したように訊く。「なんで人里?」
 「三日前にも異変あったじゃない、あのとき千早が面白そうな子とやりあったって聞いてね。いくつかの点で私に似てるとかなんとか。まだわかんないけど、博麗を継ぐべき子が出てきたのかもしれない」
 「博麗ってそういう感じでひょこっと出てくるもんなのか?」
 「さあ? でも、放っておけないでしょ。人里の子ってことは慧音の生徒じゃない、慧音に話聞いて、そのまま見てこようと思って」
 「ふぅん……」
 
 魔理沙は頬杖を突いてしげしげと霊夢を見やった。視線に、なにか奇妙な意図を篭めて。霊夢は怪訝な顔をして見返し、首を傾げた。「なに?」
 「なにっていうか」
 「なによ」
 「その子が相応の子だったらすぐに巫女やらせるのか? ひょいって感じで?」
 「修行つけるくらいしてやるわよ」
 「その後は」
 「後?」
 「おまえだよおまえ。引退?」
 「そういうことになるんじゃない?」
 
 魔理沙はわざとらしく溜息をついた。わざとらしすぎさえした。霊夢はなにかかちんとくるものを感じた。なにかしらコイツ。私がそうしようと思ってることになにか不満でもあるわけ?
 霊夢は肘でテーブルを叩くようにし、挑むように頬杖を突いた。魔理沙はそれで頬杖をやめた。霊夢はじろりと魔理沙を見て言う。「言いたいことあるんなら言ったらどう?」
 「例えばさ。私がいい弟子見つけて、魔法使いの修行させてやったらどうなると思う?」
 「どうなるって?」
 「そうなっても私が魔法使い引退するってことはないだろ。咲夜とか、妖夢とかにしても。でも博麗の巫女ってのはそういうんじゃないわけだ。博麗神社に何人も何人も巫女がいたら困るしな」
 「いても構わないと思うけど」
 「おばちゃん……霊夢の先代だって、霊夢が巫女になったら引退した。先代の先代も」
 「そうかもね。で、なに?」
 「おまえガキの頃からずっと巫女だったろ? いまさら他の生き方できるのかって思ってさ」
 
 そんなことを言われても仕方がなかった。やらねばならぬのならやるのが霊夢だ。できるとかできないとか、そういうところに興味はない。それを言うなら、私の眼が黒いうちに跡継ぎが現れないということのほうが心配だ。
 だから、霊夢は言った。「どうでもいいわ」
 魔理沙はふっと笑った。「ま、そうだな。でも、違うんだよ。私の心配してるのはな、おまえが自分のしたことの意味がわからないままどっか行っちゃうんじゃないかってことだ」
 「は?」
 魔理沙は気だるげに指を持ち上げ、霊夢を指差した。「おまえきっとわかってないよ。どうしてさっきの……ファーストみたいなやつが挑んできたと思う? わざわざおまえを選んで。あいつの能力は『殺す程度』だ。そういうのは他にもたくさんいるよな。運命だの破壊だの死だの永遠だの核だの地震だの」
 
 霊夢はどうも釈然としない気持ちになる。というより、魔理沙はなにを言いたがっているのか。「……私ったら運が悪いわね」
 「ほらな。わかってない」
 「なによ」
 「まあいいよ。そのうちわかるさ。それよりコレ見てくれコレ」
 「はあ?」
 
 魔理沙が提示したのは一枚の紙にびっしりと書き詰められた文字の大群で、それは一枚だけではなく、何枚にも渡っていた。薄い本まるまる一冊分くらいはあった。よくよく眼を通してみても、魔法のことなど知らない霊夢には、なんのことだかわからない。
 魔理沙を見ると、自慢げに胸を逸らして、「新しい、オリジナルの魔法だ。試作品だけどな。私の創作物だ」
 「ふぅん。で?」
 「苦労したんだぜ?」
 「そうねそれはお疲れ様」
 
 やっぱりわかってない。魔理沙は苦笑して言った。鼻をひとつ鳴らして、霊夢は魔理沙の家を出ていく。
 
 
 
 が、すぐに戻ってくる。「忘れ物をした」
 「なにをだ?」
 霊夢は魔理沙の腕を掴んで立ち上がらせると、壁に押しつけてからだを寄せた。脚のあいだに膝を滑り込ませ、ブラウスの胸元に手をかけて404error file not found
 
 
 
 ポケットには八卦炉が突っ込んであった。それがなにを意味しているのか霊夢にはわからない。魔理沙が昨日この服を気紛れに着て、そのままなだけなのだろう。それ以外になにも思いつかなかった。
 魔理沙の古い服でいいこともあった。霊夢と見れば後先考えず突っ込んでくる人妖どもが、自分を遠目に見上げても大した反応をしてこなかったのだ。そういうわけで、予定よりずっと早く人里に到着していた。霊夢は真っ直ぐに寺子屋を目指した。
 今日は休日で子供らはいない。が、待ち合わせていた慧音はいた。茣蓙に座り、筆をくるくる回しながら書物と向き合っていた。霊夢が入っていくと顎を上げ、なんとも言えぬ顔をした。
 
 慧音は苦笑した。「いや、誰かと思った」
 「誰と思われるとは思った」
 「すまない、今日中にこいつを片付けてしまわなければならないんだ。そこに茶があるから勝手にやっていてくれ。で、なんだっけ?」
 「茶はもうお腹いっぱいよ。ええーっと、誰だっけ? 近頃異変に首突っ込んで痛い目に遭った子」
 「巻き添えになっただけだがな。だったらたぶん、七海の双子だろう。彼女らがどうかしたか?」
 「見せて」
 「『見せて』? おいおい、私はいつ手品師になったんだ? ワン・ツー・スリー・はい、でここに持ってこいとでも? というか子供たちは私の所有物じゃないぞ。まあ、あの姉妹だったら大抵は家の手伝いをしてるか、人里と妖怪の山のあいだの原っぱで弾幕やってるな」
 
 慧音の筆が凄まじい速度で文字を書き始めている。書物だけでなく、巻物だの半紙だの掛け軸だの、夥しい数の資料が撒き散らされており、どれもかなり古いものなのだろう、枯れた樹木のような匂いがする。霊夢は鼻を鳴らす。仕事熱心だこと。「その子たちのことを聞きたいわ」 
 「どっちの?」
 「弾幕の強いほう」
 「だったら紡か。妹だ。しかしなぜ?」
 「千早に聞いたわ。幼いのに随分と才能の際立った女の子と戦ったって。私もホラ、もういい歳でしょ? 跡継ぎ候補探してみたって悪くないんじゃない? これから妖怪になるにしろならないにしろ」
 「ああ――そうか。もうそんな年代なのか。時が経つのはなんて早いのだろう。しかし、紡? あの子が?」
 
 筆の動きが止まった。慧音は思案するように眼を遠くに向け、間の抜けたような時間の経過に身を任せた。しばらくして現実に戻ってくると、ふっと表情を緩めて穏やかな笑みを浮かべた。
 「そうか……そういうものか。わかるような気もする。ああ、納得したよ」
 「まだそうなるかわかんないわよ? だから見にきたってワケ」
 「いや、たぶんそうなるよ。感慨深いな。歴史が継がれる瞬間にここにいることができるというのは」
 「だからわかんないって。それほどの子?」
 「ああ。霊的な分野に関する才能、資質、そういうものだったら凄まじいものがある。あの千早並、ことによったら凌駕するかもしれん。その分問題児だ。まあ、千早ほど頭突きが必要なわけではないが。
 教室で失せ物があったとき、最初に見つけ出すのはだいたいにおいて紡だ。飄々として、しばしば私の手にも負えなくなる。いや、誰の思い通りにもならないんだ、紡は。彼女が辛うじて言うことを聞く素振りを見せるのは姉をまえにしたときだけだ。でも、結局だいたい聞かない」
 
 霊夢は頭の後ろを掻いた。「それはそれは」
 「運動神経がとてもいい。誰よりも足が速くて、スタミナがある。細身だが、フィジカルも大したものだ。寝る暇があったら飛び跳ねているような子だな。明朗でさばさばしていて、細かいことにまったくこだわらない。自分の意見をはっきりと提示して、納得いかないことがあるととことん突き抜けようとする。そう、とことん。やりたいと思ったことを即刻、かつ徹底的にやろうとする。そうなると、絶対に譲らない。音を上げない。弱っているところを見せないし、辛ければ辛いほど笑ってみせるということを知っている。芯があるってことだ。
 将来異変でも起こすんじゃないかと心配だったんだがな。いや、楽しみだったと言うべきか。まあ子供の将来なんてのは誰も彼も楽しみで楽しみで仕方がないんだが」
 
 霊夢は手をひらひらさせて慧音のことばを遮った。「わかった、わかった」
 
 「実際に見てみるのがいちばんはやいよ、霊夢。百聞は一見に如かず。一見程度じゃ足りないだろうが」
 「そうね。ま、見てから決めるわ。保留って手もあるし」
 「急ぐことはない。あなたはまだ若いし、紡はまだ幼い。なんといっても八歳だからな」
 「若くないっつの……オーケーオーケー。ありがとう先生」
 「どういたしまして」
 
 まあ、見てみようと思う。話を聞く限りそれなりに期待できそうだが。
 立ち去りかけて、ふと思い立って振り返る。慧音はまた書物とタイマンしている。その背中に問いかける。「姉のほうは?」
 「絣か」
 
 幻想郷において姉が妹より強いことは滅多にない。だいたい、妹のほうが厄介で、度し難い能力を備え、姉の立場を食い尽くしている。事実、先程慧音に強いほうと聞いたとき、即答で妹の名を言った。霊夢にしても期待して訊いたのではなかった。
 「霊的な才能はそんなにないよ。体格も紡より一回り小さいし、貧乏くじを引きがちだし、まあ普通の女の子だな」
 霊夢は思った。やっぱりね。
 だが、と慧音は言った。「……ふむ、絣か。……ふふ。彼女はときどき獣染みたようになるな」
 「は?」霊夢は首を傾げた。「それは……欠点を言ってるの?」
 「ただの事実だよ、霊夢。でも、こうも言えるな。博麗の巫女ではないだろうが、あなたが望んだのはほんとうは彼女のほうかもしれないよ」
 「望んだ……? 私がなにを望んだって?」
 「いや、忘れてくれ。とにかく、妹に次ぐ問題児だがとても良い子だよ。ああ、良い子さ、誰もがみんな」
 
 霊夢はやはり釈然としない感覚を憶える。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 水無し川の川床を遡行する。山のほうへ。
 人里と妖怪の山のあいだ、地図上の空白地帯。そこには人妖どちらの側にいることもできない訳ありの者たちが点々と居を構えている。昨晩からの異変で叩きのめした封獣どものような。しめやかに濡れた花々がつくる原っぱ。降り注ぐ陽光にきらきらと輝く。
 広い敷地。確かに弾幕をやるなら悪くないところだ。地面は沼地のように柔らかく、墜落しても――そんなには――痛くない。そして、いる。霊弾の波がつくる閃光と土煙が次々と舞い上がり、破裂している。
 
 (あれかしら)
 霊夢はそこまで歩く。
 眼を凝らすと、まだ年端もいかないような少女ふたりが、弾幕の隙間を縫うように飛んでいる。交互に見ても、瓜二つの容姿、初めて眼にする霊夢には見分けがつかない……わけでもない。片方はもう既に絣模様の傷口だらけで、もう片方は次々と弾幕を紡いでいる。
 確かに幼いが、霊夢自身、あれくらいの子供だった頃にはもう巫女をやっていた。
 手近な岩に腰かけて、傍観の態勢を取る。
 
 ほぼ一方的な戦局だった。押しているのは明らかに弾幕を紡いでいるほうで、絣傷だらけのほうは、要所要所で反撃を試みるものの、結果はあまり芳しくない。霊弾は霊弾に呑み込まれ、とにかく回避に精一杯、それさえもしばしば失敗して撃墜されかける。そのたびにどうにか体勢を整えて、ぎこちない動作で飛び上がる。
 特筆すべきは、紡いでいるほうの練度だ。あの歳でもう既に、何年もやり続けてきたかのようになめらかな飛行。回避動作に角というべきものがなく、描く曲線は触れて滑りそうなほど柔い。なにより、迷いがない。これだという動作をなんの躊躇いもなく実行し、止まることがない。
 なにもかもわかっているかのような動きだ。勘がいい。そういうのは本来、厭になるほど年月を重ねて、ようやく手に入るものなのに。
 
 (……出てくるもんだ。ああいうのが)
 
 ふぅん、と思う。なるほど確かに、見れば見るほど、そうなるべくして生まれてきたように見えなくもない。そういう風に見れば。
 (出てこなかったらどうすんだと思ってたけど)
 霊夢自身は、他の博麗など先代ひとりくらいしか知らない。たまに古い妖怪から、昔の博麗のことを耳にしたりもするが、話だけだ。見たことがなければ想像もつかない。
 先代は巫女になるべくして生まれてきたような女だった。巫女として育ってきたような。そうして、自分にしても。あるいは話に聞く代々の博麗にしても。
 そういうのがどこから生まれてくるのかと常々思っていた。誰がつくるのか……誰が。仮に、生まれてこなかったら? 血筋が途絶えたら?
 
 (ただの確率論なのかもね)
 
 何十年かに一度、そういうのが出てくるようにできているのかもしれない。きっかり一パーセントとかそれくらいの確立で、百人にひとりはそういう資質を持つようになっているのかも。魂だの輪廻だのそういうのに作用されてでもいるのかもしれない。
 絣傷だらけのほうが、可哀想になってくるくらいの戦局だ。
 相手が博麗だったら、ただの少女にはどうやっても勝てないだろうに。弾幕の波の真っ只中で、息を荒げて身を捩っている。ますます傷が増えていく。
 
 実際にこうして実物を見てみれば、なんだか奇妙な心地がする。
 あれが博麗だ……と意識してみれば、時の流れのようなものに、圧倒されるような気分だ。
 なにかいいように振り回されているような感じがするし、よくできた作り物のなかで踊らされているような感じもする。これからのことがはっきりと見えるのだ。私はあの娘を弟子にするのだろう、たぶん。たぶんそうして博麗の巫女にするのだろうし、その巫女はたぶん、私と同じように巫女をやって、またいつか、どこかで出てきた博麗を弟子にして巫女にするのだろう。実の娘にしろ、他人の娘にしろ。たぶん。たぶんそれがずっと続くのだろうし、それがたぶん、正しい歴史の移ろいなのだろう。
 
 『私の心配してるのはな、おまえが自分のしたことの意味がわからないままどっか行っちゃうんじゃないかってことだ』
 私がなにをしたって? 魔理沙。適当に受け取って、受け渡すだけよ。
 
 (特になにもしちゃいないわね)
 踏襲はした。それで充分だろう、と思う。それ以上は求められてもいないだろうし、他になにかをするつもりもない。博麗としてはまあ、なんだかんだ模範的な女を演じてやっただろう。
 
 ……微妙に引っ掛かったようなところがあるのは、他になにかできたかもしれないという思いがあるからだ。
 私だったら、もっとなにか。
 巫女を引退したらどうする? 他の生き方? いまからそれを探して、間に合うだろうか。なにかを始めることが、いまからできるだろうか。なにか? 例えば……例えば? なにか新しいものを創り出すようなことができる? 受け取って、受け渡すだけじゃなくて、零から、無から……
 
 
 
 それまでは通常弾幕の応酬だった。既に大勢は決していたが。そのとき、紡いでいるほうが不意にこちらを向いた。
 「……ああ、気づいてるわね」
 
 いまの霊夢は巫女の姿ではない。どこの誰だかは悟られなかったにしても。
 なにを思ったにしろ、辛うじて表情が見えた。にやりと、なにか企んでいるかのような笑みを浮かべている。が、それも一瞬のことだ。すぐに絣傷だらけのほうを向いて、霊力を溜め始める。
 見せつけ、自慢するかのように、高々と腕を掲げる。親指と中指の腹を合わせて、打ち鳴らす。スペルカード宣言がこちらにまで聞こえてきた。
 
 「白符『パーフェクト・オール・フリー』!」
 
 ごお……と、風の唸るような音が聞こえた。
 「――って、ちょっと!」
 
 引き絞るような一秒の後、溜め込んだ霊力が瞬時に爆裂を起こした。紡ぐ少女を中心に三百六十度に霊弾が広がり、秒速のスピードで、眼の眩むような軌道を描いた。地面に向かって放たれたものが原っぱを薙ぎ払い、水無し川の川床を抉り、空に向かって撃ち上げられたものが雲を穿った。さらに直線から曲線に変わり、小さな標的に向けて一気に猛襲した。
 過剰な爆発が次々と旋風を渦巻く。白煙が帯のような光を伴って眩く輝き、耳をつんざく響音が轟く。
 霊夢は眼を瞠る。その顔まで閃光に白む。
 なんの修行の過程も終えていない少女の扱っていい威力の術ではなかった。そして、そういう少女に向けられるべきではないものだった。まともに喰らえば軽傷では済まない、最悪の事故もありうる破壊力を感じた。絣傷だらけの少女は地面すれすれをふらつきながら飛んでおり、すぐ光に巻き込まれ、見えなくなる。
 
 (直撃したらあんな女の子簡単に死ぬわよ!?)
 
 無知な子供の残酷さを垣間見、霊夢は弾かれたように立ち上がる。この実力差がわかっていないの!? そうなのだろう、まだ紡ぐ少女は自分が博麗の血族であるなどとは想像もしていないのだから。姉の妹でしかないのだから。
 霊夢は咄嗟にローブのポケットに手を突っ込む。が、舌打ちした。巫女の武器は巫女装束と一緒に魔理沙の家に置いてきていた。八卦炉の感触だけがあった。
 仕方ない。構うものか、行け! 八卦炉を取り出し、絣傷だらけの少女の元へ向かいかけた。が、なにもかもが遅すぎる――
 
 そのとき、スペルカードの穂先の奥から、咆哮が上がった。
 霊夢ははっとして立ち止まった。
 
 (――!)
 
 絣傷だらけの少女が、少女にあるまじき獣染みた絶叫を上げ、地を縫うように飛んでいた。というより、地面に足の裏を叩きつけて跳躍していた。自分の黒い弾幕を、衣のように纏って、グレイズを繰り返しながら紡ぐ少女へ向かっていく。
 
 さらに傷を増やしながら。そういうことにまるで無頓着に、極度の没入でなにも見ていないような眼を燃やして、削るようにグレイズしていく。なめらかさなどどこにもない、無様なほど不器用な飛び方だったが、確かに回避していた。それだけは文句のつけようもなかった。
 紡ぐ少女の真下まで突き抜けると、そこで飛び上がり、一気に高度を稼いだ。接近するにつれて密度を増す弾幕を、無理やり掻き分けるようにして腕を振るい、次々と剥がれ落ちる黒い弾幕の衣が、尾を引いて消えていく。
 
 なんと原初的な――
 美しさもなにもない、自分のからだを当たり判定とした体当たりで、紡ぐ少女の胴に抱きつく。その瞬間、ふたりのからだがぶれ、放たれたスペルカードの弾幕が、花火のように一気に弾けて、消えた。
 (ブレイクした……)
 
 紡ぐ少女と絣傷だらけの少女が、激しく縺れ合いながら墜落していく。たちまち、どちらがどちらなのか、霊夢にはわからなくなる。
 沼地のようになっている場所に、盛大な水飛沫を上げて墜ちた。水飛沫が止むと、ふたりとも泥塗れになっている。霊夢が茫然としていると、さやかな笑い声が、青空へと上がった。最初はひとり分だったが、すぐにふたり分になった。同じ声なうえに、重なって、ハーモニーのように響き渡った。
 
 
 
 そうなってしまえばもう、ふたりの少女はこの世の誰にも見分けをつけることができない完全な双子に成り果ててしまっていた。まったく同じ声で、まったく同じ屈託のない笑顔で、まったく同じ感情でそこにいた。楽しいお遊びを終えたばかりの子供でしかなかった。
 才能の有無も、実力差も、博麗がどうとかこうとかもまったく関係のないところにいた。単なる姉妹だった。ちょっとばかり度が過ぎる程度の。
 
 (私の創作物……?)
 
 そのとき不意に、霊夢自身まったく予期しなかったことながら、弾幕の場で自分がどういう風に見られていたのかはっきりと理解する瞬間が訪れた。自分の弾幕を外側から、俯瞰の場所から眺めたような感覚が膨れ上がった。
 膨大な弾幕。
 削るようなグレイズ。
 これまで渡り合ってきたあらゆる人妖の顔が縦横無尽に脳裏を駆け巡り、あらゆるシーンが、あらゆる感情が、切ないようなノスタルジアを伴って襲来した。完全な自由をもたらされたかのように、風が顔の横を、心を駆け抜けた。
 
 「……ああ、そっか。『博麗の巫女』は……もうとっくに――」
 
 私はもうとっくに創り出していた。零から、無から。なんでもなさすぎて、気づいていなかっただけだ。
 博麗が傷だらけの凡庸な少女と同じところまで堕ちていく。そんな光景、スペルカードルールがないところであり得たものだっただろうか……?
 裏を返せば……でなければ……いつの間にかそういう状況になっていた。あるいはそういう人間が生まれていた……そういう人間が生まれる土壌ができていた。
 
 考えがうまくまとまらない。
 けれどなにかいま、この空のように高く抜けていくものがあった。それだけは確かだ。まだ聞こえてくるふたつの笑い声は楽しそうでしかない。スペルカードルール制定後に生まれた子供。
 私の創作物よりも後に生まれてきた、これまでの歴史のなかでは存在し得なかった少女。
 弾幕女か、と思う。
 これから、歴史とは違うことが起きるのかもしれない。そう茫洋と感じながら、ややあって、霊夢はその双子の元へ歩き出していく。掴んだままの八卦炉から、震える指を一本ずつ剥ぎ取って、ポケットのなかに落とした。
 
 
 
 霊夢は歴代博麗の孤独を想った。妖怪とのパワーバランスを保つために人間離れせざるを得なかった女たち。そして、自分の孤独を想った。孤独だと思っていたはずが、気がつくとそうしたものからかけ離れたところにいた女。
 溜息をついて鼻を鳴らし、ローブの裾を引っ張ってみたりする。(……魔理沙も普通の魔法使いだったわね。それがガキの頃からしつこく――)
 
 双子はそれぞれの表情で近づいてくる霊夢を眺めていた。紡いでいた少女は好奇心から眼をきらきらさせて、絣傷だらけの少女は警戒心から顔を強張らせて。霊夢はつばの広い帽子を目深にかぶりなおした。
 「ハァイ」と霊夢は言った。
 「ちっす!」と『紡』
 「どっ、どちらさまですかっ!?」と『絣』。
 
 「ああ、そんな緊張しないで。別に大したもんじゃないわ。ええと、まあ、魔女みたいなもん?」
 絣は見知らぬ女を見上げ、妹をぐいぐい後ろに押して、かばうように前に出てきた。「その魔女さんがなんのご用ですかっ!」
 「用ってか、なんか楽しそうに遊んでるもんだから。こっちまで笑い声が聞こえてきて。弾幕ってそんなに面白い?」
 「すげえ楽しいよ!」
 「紡は黙ってて!」
 「ふぅん。ねえ、だったら私もちょっと混ぜてもらえる? 退屈してるおばさんと遊んでやってくれないかしら」
 「え、え?」
 「いいよ!」
 「紡っ!?」
 
 霊夢はにやりと唇を曲げた。「ありがとう。でも、もちろんお礼はするわ。私に勝ったら一年かけても食べきれないようなお菓子の家をこの原っぱ一帯分くらいプレゼントしてあげる。えーと、ゴデ○バとかアンリ・シャルパ○ティエとかハーゲン○ッツとかミラクルフルーツとかそんな感じの」
 「マジで!」
 「絶対嘘だ……」
 「代わりに私が勝ったらあんたたちふたりとも私んちに持って帰るから」
 「いいよ!」
 「は!? 紡ちょっとちょっとやっぱり全然怪しいひとだって! やめてよいますぐ逃げなきゃ、慧音先生に知らせなきゃ!」
 「大丈夫だってお姉ちゃん! なんか楽しいことになりそうな気がするよ!」
 「いやな予感しかしないよ!」
 「イェア! Let’s get this party started!!」
 「紡ーッ!」
 
 話がはやい。やはりいい勘をしている。
 たん、と軽やかに地を蹴って飛び上がっていく。姉も慌てて妹を追っていく。みるみるうちにその姿が小さくなり、眩い太陽の光のなかに呑まれる。
 霊夢は眼を細め、帽子のつばの下から空を見上げた。昨晩から一睡もしていないから、これで七・八連戦ほどになるのだろうか。エネルギーは魔理沙の家で飲んだ美味い茶だけ、霊力は全快時の百分の一に満たない。しかも、巫女の武器はなにもない。
 あらいいハンデね、と霊夢は思う。それだけハンデがついていれば、なんの気兼ねなく撃てるというものだ。罪悪感など微塵も感じない。しっかりと報酬もつけてやったし。
 
 さあ、弾幕の時間だ。
 霊夢はポケットに手を突っ込み、たまたまあった八卦炉を取り出した。魔理沙の見様見真似で霊力を注ぎ込み、展開する。巫女相手ならこれに勝るスペルはないだろう。なんのためらいもなく、霊夢は宣言した。いつものように。
 
 「恋符『マスパ』」
 
 太く美しい閃光が青空へ突き抜けた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 EX Stage CLEAR! ALL Complete!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 今回のスペルカード
 
 
 白符「パーフェクト・オール・フリー」
 「光耀励起」
 ※最終的に身長百九十センチ ポジションはセンター 彼女は十五歳年上のOL
 
 
 紡符「三十六週目の二重光耀励起エクスペディション四式・改 -瞬-」
 恋符「マスパ」
 ※教えるということは教える側にとっての試練でもあり 初めての弟子でちょっと浮かれちゃった師匠がうっかり張り切りすぎて弟子以上の成長性を発揮してしまっても仕方ないんじゃないかと思いますたぶん
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2012/12/06 00:11 | Comments(4) | 東方ss(長)

コメント

CONGRATULATION!

うーん、ついにEXクリアかー。絣たちと出会ってから約一年。どのステージも本当にルナティックでしたねー。

「空を飛ぶ程度の能力」を持った霊夢が創ったスペルカードルール。その正体は、ただ皆が自分の思う空を飛んで、自分の願いを込めた形を表現できる「創作空間」であり、「皆に空が空を飛ぶ異変」なのかなと思いました。そう考えると、現在のインターネット普及なんかもそうした面を持つのかもしれませんね。皆が自分の考える創作物(弾幕)を発信できる時代。環境や才能はどうしたって出るし、批判も悪意も絶え間ないけれど、ルールにのっとれば自分の世界を見せ付けてやれる時代。
……なんだか的外れなことを書いてしまったかもしれませんが、とにかく霊夢さんは永遠の巫女かわいいなんだよ!と感じました。

本当にありがとうございました。


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ゴクリ……続きは夜伽ですかね
posted by TORCH at 2012/12/06 10:17 [ コメントを修正する ]
ああ……終わった……終わってしまったよ……

まあ始まりがあれば終わりもあるもんだからね。どんな物語にも……

とはいえ続きが気になる。短編みたいな感じでふとした時にまたこの幻想郷のお話を書いてくれたりすると私はとてもうれしい。


てか忘れてたけどレイマリだったんだ!そうだったんだよ!幽香とSuicaの起こした異変から後、2人がどうなったか描写なかったから(あったっけ?)気になってたまま忘れちゃってたよ!っと思ったらノットファウンドだよ!
posted by NONAME at 2012/12/07 02:53 [ コメントを修正する ]
続きといえば、ディーとかサフィとかチビが拾ってきた女の子とか、ミケ×ここぁのその後とか気になるなぁ。
ゲームクリア記念に登場人物全員で宴会とかも面白そう。間違いなくカオスだが。
posted by NONAME at 2012/12/07 03:13 [ コメントを修正する ]
>>TORCH様
東方の世界観の要はやっぱり霊夢なのかなーと。いろいろと妄想を滾らせていただきましたっ、私自身はイージーシューターもいいとこ(ry
こちらこそご読了ありがとうございましたっ! 続きは夜伽……うーん書けるのかどうか(汗

>>2様
続きはどうなるかわかりませんっ、下手すれば五年後とかにふっとやり始めかねないから困(ry
断固レイマリ本命ですよ! 絡ませるだけならレミ霊とか華霊とか(ry

>>3様
続きを書けば書くほどキャラが増えていくのです。うぎぎフェードアウトのし時がわからぬうぎぎ
posted by 夜麻産 at 2012/12/16 10:04 [ コメントを修正する ]

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